渋谷区議会第三回定例会にて代表質問させていただいた、質問内容を全文掲載しています。
今日は、分煙についてです。
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【下嶋みちおからの代表質問発言】
当区では、平成10年に策定した「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」、いわゆる「きれまち条例」で、2万円以下の罰金を設けて、たばこのポイ捨てを禁止しました。
さらに平成15年に「歩行喫煙はしない」「たばこは決められた場所で吸う」という『渋谷区分煙ルール』を定め、喫煙マナー向上の啓発を行い、町会、商店街、企業を会員とした美化推進委員会の方々のご努力もあり、一定の成果を上げてきたことは大変評価できるものです。
この啓発活動のお蔭で喫煙者のマナーが大きく向上し、街のなかでは歩行喫煙はほとんどなくなり、灰皿のある場所で喫煙されている姿をよく見かけます。
その反面、マナー向上に加え、受動喫煙への関心の高まりに伴い、店内を禁煙とする店、あるいは、建物内を禁煙とするオフィスが増加し、屋外に設置された灰皿の周りで喫煙する方が以前より格段に多くなり、灰皿の吸い殻の撤去は毎日行わなければ溢れるほどの状況です。
このような状態なので、商店街を通行されている方からのたばこの煙に対する苦情も多く寄せられております。
こうした状況下、渋谷駅ハチ公前広場の喫煙所につきましても、同じような苦情が区に寄せられていると、承知しております。
多くの人の集まる渋谷駅は、恵比寿駅、原宿駅周辺地区とともに「分煙ルール重点地区」に指定し、喫煙所を設け、それ以外の場所を禁煙にする分煙対策を進めている地区でもあります。
『渋谷区分煙ルール』が徹底され、さらには、健康増進法の浸透により、新たな「喫煙所設置のあり方」という問題が提起されているのであります。
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そこで、渋谷駅、恵比寿駅、原宿駅の「分煙ルール重点地区」においては、喫煙所そのものの規模、煙の出ない構造、あるいは配置なども含め検討していく必要があると思います。
検討に際しては「JT」など煙草メーカーの協力要請が必要と考えます。
区長のお考えをお聞かせ下さい。
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また、いち早くJRをはじめ鉄道事業者が、ホームを含め、駅構内を全面禁煙としたことが、先ほどの渋谷駅ハチ公前広場の喫煙所における受動喫煙の苦情の一因となっているのではないかと思われます。
将来的には、分煙環境の更なる整備に向けて、駅構内などの完全分煙スペースの設置を、JRなど鉄道事業者にも協力を求めていく考えも併せて、お尋ねいたします。
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様々な取り組みの一例として、小田原市における「灰皿オーナー制度」は小田原市と同商店街連合会との協定によって導入された、受動喫煙防止先進県である神奈川県初の制度です。
JTより寄贈された、景観にマッチしたオリジナル灰皿とマナー啓発を呼びかける市のメッセージボードを同商店街連合会加盟店に設置するものです。
この制度の導入により街の美化が格段に向上し、近隣の自治体である、湯河原町、箱根町、相模原市にこの制度が波及していったと聞いております。
本制度のポイントは、自治体主導と、オーナーとしての資格要件である灰皿管理の徹底が、地域一体で環境美化に取り組む意思が隅々まで浸透したことによるものです。
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さて以前より区長は、非喫煙者、喫煙者の誰もが快適に過ごせる、環境整備を目指すと発言しておられます。
そのためには分煙に配慮した喫煙所の整備は不可欠です。
そこで、町会、区、商店会、事業者等が協力した体制を構築できないか、区長のご所見を伺います。
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【渋谷区長からの答弁】
●質問1.渋谷駅等の分煙重点地区において、喫煙所の規模、構造等の検討を。
答弁:整備に着手するところであり、順次取組んでいく。
●質問2.駅構内などの完全分煙スペース設置を鉄道事業者に求める考えは。
答弁:要請努力をしていく。
●質問3。町会、事業者等が協力した体制を構築できないか。
答弁:更に研究が必要。
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ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
今日はここまでといたします。
次回は、障害者福祉についです。
毎日少しずつ寒くなっております。
お風邪などお召しになりませんように、みなさん、ご自愛ください。